韓国料理といえば、スンドゥブチゲやタッカルビ、石焼ビビンバにナムル、キムチまで思いつくだけでもたくさんありますよね。
そんな韓国料理のイメージは、唐辛子を使った「真っ赤な」「辛い」料理が多いと思いませんか?
でも、今回ご紹介させていただく「コムタンスープ・クッパ」は、見た目も白く、辛いものではありません。
今回は、美容に意識の高い女性の間で今大注目されている「コムタン」の人気の秘密とは何なのか、その実態に迫っていきたいと思います!
もくじ
コムタンスープ・クッパとは?白濁の秘密や具材などの特徴、カロリー!
コムタン(곰탕)とは、韓国を代表する料理の一つであり、牛の肉や臓物を、お鍋でゆっくりと煮出して作るスープのことです。
牛のスネ肉やテール肉、胃・肺・腸といった部位に含まれるコラーゲンが、スープの中にたっぷり溶け出すことから、美肌効果が期待できます。
また、コムタンの具材は、にんにく・長ネギ・大根・人参・たまねぎといった滋養強壮とアンチエイジングが同時に叶えられるものばかりです!
辛さや薬膳臭に抵抗感のある日本人でも難なくいただくことができることも、コムタンが支持される理由にほかなりません。
なお、コムタンスープ・クッパが白濁しているのは、煮込むことによってお湯の中に牛のコラーゲンが溶け出すためです。
ほかにも、仕上げにミルクをひと回し入れるアレンジ、クッパにするときに使うお米がスープを白濁させます。
ちなみに、コムタンスープ・クッパの気になる栄養成分は、ごはんをお茶碗一杯分使用したとしても、総カロリーにして一人前415kcal程度であり、大変ヘルシーです。
コムタンスープの歴史や意味、由来
「コムタン」の名前の由来は、長時間煮るという意味の「膏飲(コウム)」とスープの総称である「湯(タン)」が語源であると言われています。
その歴史は、韓国がまだ高麗と呼ばれていた時代にまで時をさかのぼらねばなりません。
当時、モンゴル帝国は破竹の勢いで躍進し、あの中国をも手中に収めようとしていました
当然のように中国との国交のあった高麗もその影響を受けることとなり、「食肉」の文化が流入してきます。
その頃テールやスネといった筋張って固い部位や、胃・肺・腸など臭いが強烈な臓物は廃棄されていたようです。
さらに、今と違って食肉の加工処理や保存の技術もなかったため、あっという間に腐ってしまいました。
そんな捨てるしかなかった(=ホルモンの語源)部位を、どうにか食べようとした先人の知恵が、コムタンをはじめとする煮込み料理を世に生み出したのです!
ソルロンタンやテグタンスープとの違いは?
韓国には、コムタンと似て非なる「ソルロンタン」や「テグタンスープ」という料理があります。
きになるその違いを詳しく解説します!
ソルロンタンは?
ソルロンタンは、コムタンの材料に、プラスアルファで「牛骨」を入れるところが特徴です。
そのため、ソルロンタンは広義のコムタンに分類されることもあり、コムタン同様スープは白濁しています。
テグタンは?
一方、テグタンスープは、牛で出汁をとるところまでの作業工程はコムタンと一緒ですが、具材として真鱈を使い、コチュジャンとお醤油ベースで仕上げるので、コムタンにはない辛さがあります。
つまり、ソルロンタンはぎりぎりコムタンの仲間と言えますが、テグタンスープは全く別の物なのです。
コムタンスープ・クッパのかんたんレシピ
■材料■<2人前>
・牛モツ(内臓が苦手な方はスネ肉・テール肉でもOKです)
・長ネギ1/2本
・大根1/4本
・人参1/2
・たまねぎ1/2個
・にんにく少量・
・冷やごはん300g
・ミルク30ml(なくてもOKです)
・塩・こしょう少々
■作り方■
- 牛モツやスネ肉・テール肉等をお鍋であらかじめ煮出してスープを作ります。圧力鍋を使えばが時短も可能です。
- できたスープは一度灰汁を取り除き、にんにく・長ネギ・大根・人参・たまねぎ等の具材を投入していきましょう。
- スープをもうひと煮立ちさせたところで、ごはん(冷ごはんでOK)とお好みで生姜等薬味やミルクを加えます。
- 最後に、もう一度灰汁を取って、塩コショウで味を整えれば、コムタンスープ・クッパの完成です。
市販スープで手っ取り早く作る!
手っ取り早くコムタンスープを作るのなら市販品を使うのもアリ!
ダシダを使う!
まず1つは、牛骨スープの素である「ダシダ」です。
ダシダは、いわゆる日本で言うところの「顆粒だし」のような調味料で、韓国の主婦の強い味方として人気があります。
ダシダを使えば、手間のかかるスープ作りをしなくても、素早くコムタンスープを作ることが可能なのです。
もっとも、牛骨が原材料となっているため、厳密に言えば、ソルロンタン風コムタンとなります。
レトルトでも美味しい
もう1つには、メーカーが製造販売するパウチに入ったレトルトのコムタンスープを使う方法があります。
完成されたコムタンスープが入っていますので、お鍋か電子レンジがあればあっという間にできちゃいます。
つまり、具材も準備も必要なく、コムタンスープがいただけるのです!
ズボラしていただく既製のコムタンスープであっても、最後に薬味を加えたり、溶き卵を割り入れるだけで、「味変」ができるので、あなただけのオリジナルコムタンスープ・クッパに仕上げてみましょう!
コムタンスープの美味しいアレンジ法
↑でも少し触れた”溶き卵入り”のように、もっと美味しくコムタンスープを頂きたい!そんな時に使えるアレンジ技がこちら。
麺を入れて美味しく!
ご飯を入れた”クッパ”ももちろん美味しいですが、麺を入れて食べても美味しいんです♪
しっかりとした牛骨の出汁がベースなので麺はツルッと軽い春雨やそうめんがオススメ。
韓国風にトックで
韓国のお餅”トック”を入れて頂いても美味しいですよ。
韓国の家庭でもこの”トック”入りコムタンが食べられています!
安くてお得なトック↓
カレーと合わせると激ウマ
絶対的正義・カレーはコムタンとも相性良し!
カレールーを入れただけではただあじが濃くなってしまうのでダシダとお水も少し加えるのがコツ。
スープとして頂くも良し、ご飯を入れるも良し、牛ダシでカレーが更に奥深くなりとても美味しくなります♪
まとめ
いかがでしたか?
美しさを追求する女性の間で、またたく間に広まったとされるコムタンスープ。
ご覧頂きましたように、ごはんを加えてひと煮立ちさせれば「クッパ」に早変わりします。
トロトロに煮込まれたお肉と、抽出されたエキスで取った魅惑的な濃厚スープは、味わい深いのに意外とあっさりしています。
ごはんとの相性ばっちりなだけでなく、適度に腹持ちが良いところもうれしいポイントです。
また、具材に使うお野菜も栄養満点!
満腹になり、しかもヘルシー&美容効果がある。
そんな三拍子揃ったコムタンスープ・クッパは、現代人の救世主となってくれる料理であることは間違いないでしょう。
近い将来、かつてのローストビーフ丼やパンケーキを上回る勢いで、”コムタンスープ・クッパ旋風”が巻き起こっても、何ら不思議ではありませんね!