あまり聞き慣れない『ラングルチーズ』。
独特な見た目に目を奪われてしまいますが、食べてみると上品な味わいに驚かれる方が多いこちらは一体どのようなチーズなのでしょうか?
ここではそんなラングルチーズの起源からその特徴である臭いについて、そして食べ方や相性のいいワインまでご紹介していきます。
ラングルチーズとは?・臭いなどの特徴!
フランスのシャンパーニュ地方で作られるチーズでの表面にカビの菌を繁殖させて作る、ウォッシュタイプと呼ばれるチーズです。
ラングルチーズは表面は固く仕上がっていますが、中身の生地はしなやかで軽い酸味があり、とろけるような口当たりが特徴です。
そんなラングルの見た目の特徴はチーズの上面にフォンティーヌというくぼみがある事です。
ちなみに、フォンティーヌは日本語で“泉”と訳します。
通常、熟成の際にはチーズを反転させながら熟成させていくのですが、ラングルにはこの工程がありません。
熟成の際チーズの上下を逆さまに置き換えること。
水分を抜く為と形を美しく整えるために行われます。
そのため、熟成が進むにつれてフォンティーヌが深くなるのが特徴なんです。
しかしラングルを反転しないその理由は一番はじめに作られた時『うっかり反転を忘れたから』とも言われているんですよ(笑)
表面がオレンジ色をしているのも特徴の一つですね!
ウォッシュタイプ独特の臭いはありますがその度合は比較的穏やかと言われていて、熟成があまり進んでいないものであればあまり馴染みのない方でも食べやすいものになっています。
現在は生産量が落ちてきており、オンラインショップなどでは値段が100gあたり2000円前後となり、やや高価だったりします。
ラングルチーズの起源・由来とは?
フランス・シャンパーニュ地方にある町のラングルを中心とした“ラングル高原”です。
原産地はこの地名がラングルチーズの名前に由来しています。
17世紀当時、ラングル町でラングルチーズは主に消費されていました。
古代からワインとチーズはセットで生産されていた事から、シャンパンの名産である事も関係しているとも言われています。
フォンティーヌが出来た由来としては、熟成過程で管理者がうっかり反転作業を忘れてしまったという偶然からこの形が出来たのだという事でおもしろいですよね!?
ラングル・チーズはフランスの格式ある品質保証『AOC』に認定されています。
ラングルチーズのおいしい食べ方
とろけるような味わいが楽しめるラングルチーズ。
続いては食べ方のご紹介です。
まずはそのまま食べる事をオススメしますがやはり味と匂いが独特です。
抵抗がある場合はやはりはちみつをつけることで食べやすくなりますね。
ウォッシュチーズはお酒との相性が抜群に良いとされており、現地では窪み(フォンティーヌ)に温めた蒸留酒やシャンパンなどを入れて、火をつけて楽しまれているのだそう!
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蒸留酒についてはブランデーやマールなどが使われます。
ゆらめく炎を楽しんだ後は、ブランデーの香りがする暖かいラングルをそのまま食べたり、パンにつけて食べます。
香りが和らいで食べやすくなるんですよ!
合うワインはもちろん
もちろんお酒との相性がぴったり!
ラングルの産地となっているシャンパーニュ地方、実はシャンパンの産地でもあるんです。
そのためシャンパンとも非常に良く合います。
ラングルのクリーミーさが爽やかな口当たりのシャンパンと相性がいいですね。
また、ラングルを食べた日本人が味をウニに例える事が多く、どこか風味もウニに近いものがあるため、日本酒ともよく合います。
幅広いお酒と相性が良いのはお酒好きな方にはたまりませんよね。
一般的にはシャンパンや赤ワインが合うとされています。
保存の際は
ラングルは熟成が進むとチーズが柔らかくなり、味も匂いも濃厚になります。
半分にカットしたときに真ん中が硬い感触がある時が食べやすいとされています。
過度な熟成と乾燥は味が落ちてしまうのでご注意下さい。
保存の際はオーブンシートなどでしっかりと包み、密閉された容器に入れ冷蔵庫で保存しましょう。
熟成が進み過ぎてしまうと匂いがきつくなり、冷蔵庫に匂いが染みついてしまいますので、なるべく早めに召し上がるといいですね。
あまりにも熟成が進み過ぎて臭いが気になる場合は、表面をナイフで切り取ると緩和され食べやすくなりますよ。
ラングルチーズの臭いや特徴、食べ方のまとめ
ラングルチーズについて。
非常にきめ細かくクリーミーなチーズでお酒と合わせ楽しまれることが多いこのチーズ。
是非色々なお酒と試してみて、独自の楽しみ方を見つけてみてみてください。