寒い日に外から帰って来た時は、温かい料理が恋しくなりますよね。
ビールやワインを飲みながら、お酒にも合う温かいおつまみがあれば最高です。
「ピルピル」という名前の料理を聞いたことはありますか?なんだか可愛らしい響きですが、知らない方も多いのではないでしょうか?
今回はピルピルの由来や特徴、アヒージョとの違い、簡単&激うまレシピを紹介します!
ピルピルとはどんなもの?その由来と特徴
✔︎ピルピル(pilpil)は、スペインにあるバスク地方の伝統郷土料理で白身魚の『タラ』をオリーブオイルで煮て作られるいわゆる”オイル煮”です。
”ピルピル”とはスペイン語の擬音で、油がはねている音を表しています。
日本語でいう「パチパチ」といったところでしょうかね!?
そんなオリーブオイルで煮込んでいる時の音から、ピルピルと名づけられました。
バスク地方は豊富な自然から「山のバスク」や「海のバスク」とも呼ばれているほどでその地形の特色から、豊富な種類の山の幸や海の幸を取ることができるので美食の宝庫と言われています。
一般的にピルピルはタラのオリーブオイル煮を指しますが、そういった背景からタラ以外にもエビやイカなど、さまざまな食材がピルピルとして調理されています。
スペインでは「バル」と呼ばれるバーで、ワインやビールなどと一緒に楽しまれることが一般的ですね。
気になるカロリーですが、鱈のピルピル1人分(一切れほど)で約300kcalです。
”オイル煮”という事でもっと高カロリーかと思いましたが、そんなにバカ高いわけじゃないんですね!?
しかもオリーブオイルを使っているので数値とは裏腹に実はヘルシーだったりするんですよ。
同じスペイン料理アヒージョとの違い
その食材や調理法か同じスペイン料理の「アヒージョ」と一緒にされることが多いですが実際には異なる料理です。
2つとも、オリーブオイルやニンニクと一緒に火を通すことは同じですが・・・
アヒージョは火を通し、オリーブオイルにニンニクの香りを付ける事に時間をかけ調理します。
タラやエビ、マッシュルームなど具材を入れた後は、それほど時間をかけずに仕上げるのが特徴です。
ピルピルは、オリーブオイルが沸騰しないように時間をかけて調理します。
これに対して火を加えては弱め、加えては弱めることを繰り返し、タラの皮に含まれるゼラチン質をオリーブオイルの中に溶け出させ、乳化させている事が大きな違いになります。
>>>それによりピルピルは独特なクリーム状になっているのです。
またアヒージョはオリーブオイルの残りをパンに付けて食べることが多いですが、ピルピルは旨味が染み込んだオリーブオイルそのまま味わうことが多いのも特徴です!
ピルピルの基本レシピとアレンジレシピ
自宅で簡単に作ることができる、ピルピルのレシピを紹介します。
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◇これぞ定番ピルピルの材料◇
・塩ダラ 4切れ
・ニンニク 5欠
・赤唐辛子 2分の1個
・オリーブオイル 300ml
◇レシピ◇
- 鍋にオリーブオイルと入れ、適度な大きさにカットしたニンニクと赤唐辛子を炒めます。
火が通ったら、皿に取りだします。 - 同じ鍋で塩ダラを焼きます。約4分ずつ両面を焼いて、取り出しておいたニンニクと赤唐辛子を入れます
- 弱火にかけて、鍋をゆっくりと円をかくようにして回します。塩ダラは何度かひっくり返してしてください
- 10分以上回していると、オリーブオイルが沸騰して「ピルピル」という音が聞こえてきます。さらに鍋をかき回し続けると、次第に塩ダラからゼラチンが染み出てきます
- オリーブオイルがゼラチンと乳化して、クリーム状になったら完成です。
皮の厚めなものを選ぶといい感じに乳化しやすいですよ!→ポイントは弱火でじっくりです。
カロリーオフ!あっさりピルピル
・ピルピルはオリーブオイルをたくさん使用するので、人によってはカロリーが気になるかと思います。
上記基本レシピのオリーブオイルをお好みの分量減らして、その分を水に変えます。
アブラを水にすることで「油ハネは大丈夫?」と思うかもしれませんが、ピルピルは弱火でじわじわ乳化させるのでそこまで”バチバチ”しないんです。
(でも調理中は目を離さないように!!!)
そして最後(完成直前)に白ワインで味を整えると、美味しく仕上がりますよ!
ピルピルとは?レシピ&アヒージョとの違いのまとめ
スペインはバスク地方の伝統郷土料理、ピルピル。
一般的にはタラを使用しますが、エビやイカなどの食材でも美味しく作ることができます。
いろいろ試してみて、美味しいピルピルを味わってください。